世界で一番、リアルなユーザーに詳しい機関になりたくて。
購入者である期間はほんの一瞬。
その後は、誰もが実際に使う利用者(ユーザー)、つまり「実利用者」になります。
買って良かったと思うのも、使い方がわからず捨ててしまうのも、
何かのストレスが一気に解決して喜んでくれるのも、
誤使用によるちょっとした怪我や事故で悲しむのも、
すべて「実利用者」です。
特に企業においては、「購入者」あるいは「購入時に価値を感じてもらうため」の研究は山ほどされてきましたが、「実利用者」あるいは「実際に利用した時に価値を感じてもらうため」の研究は、ほとんどされてこなかったと言っても過言ではありませんでした。
私たちは、2003年に行った大規模調査で、このことを痛感しました。今の日本の「バリアフリー」や「ユニバーサルデザイン」や「ダイバーシティ」などの取り組みだけでなく、「ものづくり」や「サービス改善」全体に漂う「作り手側の閉塞感」はここにあったのだと。
次の購入の大きな決め手は、自分や周りの「実利用者としての経験」です。にも関わらず、多くの作り手は、「実利用者」について知らなすぎます。これは世界的に言えることです。
人の多様性の視点、ユーザビリティや認知科学的視点・ヒューマンエラー的視点・医学的な視点も取り入れ、独自の調査研究を重ね、実利用者に対する「影響設計®」、商品やブランド企業と実利用者の「関係性設計®」という2つを軸とすることで、「提供者も利用者も圧倒的な差を実感できるだけの結果につながる」独自の理論とメソッドを磨き上げることに成功しました。
実研(ジツケン)では、商品開発や販売促進におけるマーケティングはもちろん、その後の使う人、関わる人全員のことも含めた全体で考えるための理論とメソッドについて調査研究・教育を行っています。
これまでのあゆみ
1999年
実研立ち上げのきっかけとなる研究活動、プロジェクトを開始。
2002年
「企業取組み実態調査」「企業意識調査」「文献調査」等、様々な研究活動を行う。
2003年
ユニバーサルデザインの体系的な教育プログラムを開発。
2002年までに実施した各種調査結果に基づき、ユニバーサルデザインの体系的な教育プログラムを開発。行政機関・教育機関を対象に、同教育体系に基づく「教育・教育支援事業」を開始。
大規模実利用者調査を実施した体験イベントと同時に、NPO法人化。
1131名が製品評価モニターとなり、実利用者に配慮した商品74品目を、リアリティのある状況設定で使ってみる調査を実施。
2004年
「ユニバーサルデザインコーディネーター(UDC)養成講座」を開始。
2003年に横尾の開発した教育プログラムを受講出来る「ユニバーサルデザインコーディネーター(UDC)養成講座」を開始。合わせて、同講座を修了した者に与えられる資格の認定も開始。
仮説検証型ではなく問題発見型の新しい調査法を含む理論体系と技術体系を同時開発。
2003 年の大規模実利用者調査の調査結果と、企業への商品開発支援の経験に基づき、仮説検証型ではなく問題発見型の新しい調査法を含む理論体系と技術体系を同時開発。企業・行政機関を対象に、同理論体系や技術体系に基づき調査研究や商品化アドバイス等を行う「調査研究・コンサル指導・監修事業」を本格化。
2004年
穴吹デザイン専門学校のユニバーサルデザイン学科が、UDC2級講座をカリキュラムに導入。
2005年
使いやすさ検証済認証制度®を開始。
利用者調査の経験と企業へ開発支援の経験に基づき、利用者が実感出来るだけの使いやすさを作り込むための使いやすさ検証型開発プロセスを開発。同開発プロセスを採用した商品に認証マークを与える「使いやすさ検証済認証制度」を開始。
社会科見学や修学旅行生の受け入れを開始。
「使いやすさ検証済認証制度」を中心に社会科見学や修学旅行生の受け入れを開始。
2006年
経済産業省より指名され、横尾良笑理事長が「ユニバーサルデザイン指標化・性能表示調査委員会」の委員を務める。
2014年
厚生労働省より指名され、横尾良笑理事長が公的年金の分かりやすい情報発信モデル事業検討会の委員を務める。
「実利用者研究機構」に名称を改正。同時に、略称も「JITSUKEN(ジツケン)」へ
※2014年10月14日所轄官庁名称変更手続き済み、2015年2月登記完了予定
2016年2月
中学校1・2・3年生向け教科書「新編 新しい技術・家庭(家庭分野)」に横尾良笑理事長が掲載される。
2016年4月
デジタル教科書「教科書に載っている仕事人」特集で、横尾良笑理事長が特集される。