2012年11月11日(日)14:00〜17:00 慶應義塾大学北館ホール
第三回:「Disability and Full Life / 障害と豊かな人生」
アル・エトマンスキ(カナダ/2002年フェロー選出)

慶応義塾大学にて、斬新なアイデアで社会問題の解決に取り組んでいる世界中の「アショカ・フェロー」のアイデアと取り組みを紹介する講演会「アショカ・フェロー・スピーカーシリーズ」の第三回講演会が行われました。
当日は、アショカ・フェローである横尾良笑がナビゲーターをつとめました。

・アル・エトマンスキ(Planned Lifetime Advocacy Network: PLAN/カナダ/2002年フェロー選出)

アル・エトマンスキ氏は「内側に隠された才能と情熱を見出す」というアプローチによって、約20年にわたり、障害者に生きる希望と夢を持たせ、その家族同士をつなげる活動を行ってきた。社会変革や社会的起業にインパクトと持続性を持たせることを目的としたソーシャル・イノべーション・ジェネレーション(SiG)の創設者の一人でもある。著書の『A Good Life-For you and your Relative with a Disability(障害を持つ家族とあなたが良い人生を送るために)』『Safe and Secure(安心と保障)』は、カナダでベストセラーとなった。2002年にアショカ・フェローに選出される。

同氏の活動の特徴は、障害を持った子供の自立促進だけでなく、その保護者の負担軽減にも向けられるところにある。子供には、「潜在する才能と情熱に着目し、それに適したコミュニティで支援する」ために「障害」を意識するのではなく、個々の才能を最も伸ばせる場に連れ出し、そこで何らかの活動ができるように導く。

また、日頃から「自分が死んだら我が子はどうなるのか」という不安感や孤独感を抱く保護者に向けて「障害者積立基金」を設立し、同じ境遇を持つ人同士の相互扶助環境を作った。これは「障害を持つ子供と保護者の両方をコミュニティによって支援する」という方法を確立しただけでなく、カナダにおいて日本円で推定6兆円にもなる新たな民間年金市場の創出につながり、国家による障害者支援から完全に自立しうる新しいアプローチを提唱した。

・ゲストスピーカー宮本氏

聴覚障がいのある2級UDコーディネーターの宮本氏からは、「剣道に例えた間合いの取り方の難しさ」や「やりたい事に焦点を絞る大切さ」に関する興味深いお話をお伺いした。

・ゲストスピーカー高橋氏

視覚障がいのある準1級UDコーディネーターの高橋氏からは、自立とやりたい事を見つける大切さに関する興味深いお話をお伺いした。
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